【はじめに】
最近、よくカフェ(喫茶店・Cafe)に出かけます。
多種多様の経歴、経験、職歴を積み重ねた友人・知人と話していると、自分がアドバイスできることもあれば、アドバイスをもらうことも多くあるような気がします。では「情報交換」について、考えてみましょう。
現代では、情報といえば、文字や数字、図表、画像、音声、映像を使って表現した「文書・数学・統計・グラフ・画像・動画」などのデータが情報といわれています。本当にそれだけなのでしょうか?作家五木寛之氏は、「情」という漢字は、「こころ」と読む。「情報」とは「情(こころ)を報ずること」と著書「情(こころ)の力」で書いておられます。
また、「情報」とは「なさけ」に「むくいる」とも解釈できるそうです。例えば「技術」で誰かが困っている時に、いろいろと集めた情報を的確に知らせて役立たせることです。”報いる”とは「恩返しをする」ことともいえるのです。更に詳しく、漢字を紐解いてみましょう。
【「情」の成り立ち】
情とは、「なさ(け)」「おもむき」「こころ」と読みます。

これら3つが合わさってさって「いつわりのない心」、「まこと(本当)」を意味する「情」という漢字が成り立っています。「なさけ、おもいやる」の意味にも使います。
【「報」の成り立ち】
報とは、「むくいる」「むく(い)」「しらせ」と読みます。

「報」は手かせをはめられてひざまずく人を後ろから手を押さえる形で、もとは「仕返しをする」の意味。これが転じて「恩にむくいる」「お返しをする」「しらせる」という意味に使われています。
【情報とは、心のやりとり】
情(物事に感じて起こる心のはたらき、「こころ」のこと)
報(受けたことに対して、それに見合う行為を行うこと)
つまり「情報」とは、「こころを知らせ合うこと」。人と人との間で「メッセージ」を的確に知らせ合わせて、役立たせることが本当の意味なのです。いわゆる「情報交換」とは、相手の困っているところを、いろいろと集めた「知識・見聞」をお互い的確に知らせて、共に、役立たせることです。
【おわりに】
「情報交換」「情報発信」は「心と心のやり取り」なので、「あわせ鏡」のように自分に返ってくるような気がします。正しい情報を発信していないと、正確で正しい情報が得られないのです。もっと言うと、「情報」とは、信頼関係で成り立つ「やまびこ」のようなもの。相手に対して小さく叩いたつもりが、どこかから大きく響いて返ってくることもあるのかもしれません。そして、困っている人のために、心を砕くと、またいつか誰かが助けてくれるのかも知れません。
最後になりますが「情報」は、単なる「データ」ではありません。「心」が中心であり、究極は人と人の信頼関係、信用関係なのです。
最後まで読んでくださり、ありがとうございます。