【はじめに】
うつ病の治療を、脳卒中の治療のように、緊張を整えるという視点で捉えたいと思います。
【具体的な治療について】
メンタル疾患では、脳のバランスを整えなければなりません。一度バランスが崩れたものを、修正していかなければならないので、時間がかかります。元の状態までは、戻ることは簡単ではありません。しかし、少しでも「マシな状態」まで持っていかねばなりません。ゆっくり時間をかけて、ノルアドレナリンからセロトニンへと重心(権力)を移すのです。セロトニンをゆっくり、そしてしっかり鍛えていきましょう。

【脳卒中の場合、身体のバランスを整え方】
例えば、脳卒中で倒れた患者様が、麻痺側が麻痺・拘縮したとします。その人が動くためには、新しい「身体の地図」を手に入れて、新しい「動作パターン」を獲得せねばなりません。しかし、偏った動作パターン(代償動作)を覚えてしまうと、柔軟性に欠け、麻痺側固定パターンが身についてしまう場合が多いのです。それでは、柔軟性にかけ、固定した手足に負担がかかります。これを防ぐには、体幹中枢を意識した動作学習をすべきなのです。
【おわりに】
「こころ」も体と同じように、精神の中枢(セロトニン)を意識した「バランスの良い思考パターン」を学習しなければならないのです。体の筋緊張を整えるように、「こころ」の緊張も整えていきましょう。
積極的に身体(手足)や言葉を動かして、扁桃体から大脳皮質へと主導権を移していくべきなのです。
それでは、お気をつけて。