「ストレス」のメカニズム

私たちが、悩む時に、脳の中はどうなっているのでしょうか。

目で見たり、声を聞いたり、痛みを感じたりするのは感覚器です。
感覚でとらえると過去の経験を参照して、出来事を評価し、判断、思考します。
思考するのは、大脳皮質の働きです。
その情報が、大脳辺縁系に伝達されて「怒り」や「不安」などストレス性の感情を起こします。
感情に特に中心的な作用をしているのは、辺縁系の中の扁桃体です。

「思考は大脳皮質」「感情・気分は大脳辺縁系」「意欲衝動は前頭前野」

「扁桃体の興奮」から、しばらくすると気分の悪化を感じます。
気分は、体の感覚、内臓感覚などが視床で統合されて辺縁系や大脳皮質で感じとっているものです。

ストレス性の感情が起こると、身体の反応があります。自律神経が興奮して、心臓の拍動数が増加、血圧の上昇、骨格筋血流の増大、呼吸の促進、血糖上昇などがおこります。こういう反応を「情動性自律反応」といいます。副腎からは、ホルモンが分泌されて、免疫を低下させます。がんなどの病気への抵抗力が弱くなります。自律神経は身体中の種々の臓器を調節していますので、悩みの思考を繰り返し起こしていると、各種の臓器の変調が起きて、病気を起こすことがあります。これが「心身症」です。心が苦しむと、体の病気にかかりやすくなるのです。

また私たちは、思考や感情、気分に影響されて、行動を起こします。病気になる行為、非行・犯罪となる行為、他者を攻撃したり救済する行為などです。こういう意欲や衝動を前頭前野が調節しています。

次回は、このような心と体の悩みの回路を修飾して、人生を豊かにする重要な3つの神経(ノルアドレナリン神経・ドーパミン神経・セロトニン神経)について触れたいと思います。

最後まで読んでくださり、ありがとうございます。

著者:大田健次郎
著者:アンダース・ハンセン

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